「ブックマン」第10回 小説『ちとせ』鮮烈な少女の成長
高野知宙著 祥伝社 明治5年の京の街を舞台にした疱瘡を患った14歳の少女の人間としての成長に鋭い感性で迫る青春小説だと思います。作者も彗星のごとく現れた17歳の高校生。私は少なくともそう思いましたが、何と第3回京都文学 […]
続きを読む 「ブックマン」第10回 小説『ちとせ』鮮烈な少女の成長高野知宙著 祥伝社 明治5年の京の街を舞台にした疱瘡を患った14歳の少女の人間としての成長に鋭い感性で迫る青春小説だと思います。作者も彗星のごとく現れた17歳の高校生。私は少なくともそう思いましたが、何と第3回京都文学 […]
続きを読む 「ブックマン」第10回 小説『ちとせ』鮮烈な少女の成長『後期日中戦争~太平洋戦争下の中国戦線』 広中一成著 角川新書 9月18日は、満州事変が起こった日です。今から90年前の1931(昭和6)年の大事件です。それ以降、当時の大日本帝国は、太平洋戦争への道を歩むこと […]
続きを読む 「ブックマン」第9回 ゴールの見えない消耗戦『太平洋戦争への道1931—1941』 半藤一利・加藤陽子・保阪正康編著 NHK出版新書 本書は、今年1月に亡くなった半藤一利さん、日本学術会議委員を任命拒否された加藤陽子さん、ノンフィクション作家の保阪正康さんの […]
続きを読む ブックマン」第8回 戦争指導者とメディアの責任『近現代史からの警告』 保阪正康著 講談社現代新書 筆者の保阪さんは、明治国家の成り立ちからの近現代史を「14年周期」の視点から、現代に生きる私たちに警告的に「歴史の教訓」について述べています。伊藤博文 […]
続きを読む 「ブックマン」第7回 14年周期の歴史の教訓『ソーシヤルワーカー~「身近」を革命する人たち』 井出英策 柏木一惠 加藤忠相 中島康晴著 ちくま新書 本書を一読させていただいての第一印象は、著者4名の方のソーシャルワーカーに対する思いがとにかく熱いというこ […]
続きを読む 「ブックマン」第6回 熱い社会変革に対する提言『生きづらい明治社会~不安と競争の時代』 松沢 祐作著 岩波ジュニア新書 明治時代いわれた「通俗道徳」とは、「人が貧困に陥るのは、その人の努力が足りないからだという考え方のことを、日本の歴史学会では「通俗道徳」と呼んで […]
続きを読む 「ブックマン」第5回 明治の「通俗道徳」は、「自己責任論」の原型か「暗い時代の人々」 森 まゆみ著 亜紀書房 9月18日は、今から87年前、1931(昭和6)年、中華民国奉天郊外の柳条湖において旧関東軍の線路爆破で始まった満州事変の勃発の日です。日本はそれから、1945年の敗戦までの […]
続きを読む 『ブックマン』第4回 「精神の自由」が照らす光芒と警鐘「データでみる太平洋戦争」 高橋 昌紀著 毎日新聞出版 1941年12月から始まった太平洋戦争は、1945年8月15日に日本の敗戦で終わった。いや本当は、1937年から始まった日中戦争から始まっていた。そのことを本書は […]
続きを読む 『ブックマン』第3回 ―「日本の失敗」の真実「老人の取扱説明書」平松 類著 SBクリエイティブ 最初、この書名を見た時、正直、高齢者を物扱いの「迷惑物」として捉え、その対処方法のマニュアル本かと思いました。しかし、読んでいくと書名からくるイメージとはかなり違う内 […]
続きを読む 『ブックマン』第2回 ―診療現場からの具体的提言―「認知症鉄道事故裁判」高井隆一著 ブックマン社 今回から、本の紹介を『ブックマン』というロゴで始めます。『ブックマン』というのは、私が、30代の時に買った、『ブックマン』という商品名のスライド式本箱の商品名。値段も高価 […]
続きを読む 『ブックマン』第1回 ―家族が安心して介護ができる社会を―