75回目の夏を終えて

1945年8月に、旧日本帝国が、アメリカ等の連合国に敗北してから75回目の8月が終わりました。二度と過ちは繰り返さない決意で始まった戦後民主主義でしたが、昨今の政治状況や世相を見ていると、75年間の営みは何であったのかと自問せずにはおられません。特に、自民党における敵地先制攻撃の研究です。この人たちは、本当に戦争のことを知っているのでしょうか。日本が先制攻撃を行えば、相手国は白旗を上げると考えているのでしょうか。かつての真珠湾攻撃の奇襲攻撃でアメリカは、白旗を上げたでしょうか。逆に「リメンバー・パールハーバー」の国民的スローガンのもとに、日本を木っ端みじんにしたのではなかったのでしょうか。仮想敵国と言われる北朝鮮であれ中国であれ、白旗を上げると本当に考えているのでしょうか。何十発、何百発の核ミサイルが、東京等の大都市や原発に打ち込まれるでしょう。同盟国のアメリカは、安保条約に基づく集団的自衛権を発動して抑止してくれると考えているのでしょうか。そのような軍事行動があったとしても、日本本土は壊滅的損害を被る可能性が強いと思います。この様な事態を引き起こさないような積極的な平和外交こそが求められます。戦後75年、私たちの親や先輩たちは、平和と民主主義を実現するために、多様で多彩な運動をされてきたと思います。若い人たちや孫たちに希望を与える営みは、私たち世代(明日古希を迎えます)の責任と義務だと考えています。
(文責:代表理事 五百木孝行)

9月 1, 2020