2018年の展望~第2ステージに入る成年後見制度

 新年明けましておめでとうございます。2018年もよろしくお願い申し上げます。

 「へいあん後見福祉ネットワーク」も、4月で開業2年目に入ります。今年は、成年後見制度利用促進基本計画が本格的に動き出す年です。各市町村でバラツキが出ると思われますが、2000年以来の大きな動きになることは間違いありません。それがどのような動きになるのか、大いに注目していきたいと思います。

 昨年出された同計画では、利用者がメリットを感じる運営をすることが提案されています。そのために財産管理だけではなく、身上保護を重視し、本人の意思決定を尊重した対応が強く求められています。そして、ご本人と支援者だけの関係ではなく、チーム、ネットワーク、協議会などの関係機関の連携でサポートしていくことが重視されています。すなわち、地域連携ネットワークの構築です。他に介護・医療におきましても「地域包括ケアシステム」や「我が事・丸ごと」の「地域共生社会」における総合相談支援事業の構築が強調されています。権利擁護・成年後見の分野においてどのような関係性が出てくるのか考えていく必要性に迫られています。

 2016年末で成年後見利用者が約20万人を突破しました。今回の利用促進計画で、目標数は出されていませんが、増えるであろうことは間違いありません。現在でもそうですが、親族後見人が減少する中で、第三者後見人が7割を占める状況です。担い手の拡大として、市民後見人の養成と法人後見団体の育成が期待されています。私たちとしては、単に数の問題ではなく、これまでの成年後見制度の課題を解決しながら、第2ステージに入った成年後見制度のあり方について積極的に参加していく必要があると考えています。(代表理事:五百木孝行)

1月 1, 2018